自動音声ガイダンスを悪用した詐欺の手口

自動音声ガイダンス詐欺の手口

スマートフォンを利用した詐欺の手口は年々多様化していますが、その中でもここ数年増えつづけているのが「自動音声ガイダンス詐欺」です。

ある日突然、非通知などの電話がかかってきて、こちらからかけ直すと自動音声によるガイダンスが一方的に流れます。

ガイダンスの指示に従うと別の電話番号に電話をかけるように仕向けられており、指定の番号に電話をかけると、今度はオペレーターと名乗る人間とつながり、「未納分の料金を今月中(あるいは本日中)に支払わなければ訴訟手続きに入る」などと脅迫され、最終的にお金を振り込んでしまう……というのが一連の流れです。
ガイダンス音声が日本語ではないこと(ほとんどは中国語)からついついパニックに陥ってしまい、言われるままにお金を振り込んでしまうところが詐欺の巧妙なところです。

自動音声ガイダンス詐欺の被害者心理

自動音声ガイダンス詐欺にかぎらず、あらゆる詐欺は「いかにターゲットを思考停止状態に追い込むか」ということがポイントになっています。
自動音声ガイダンス詐欺の場合、聞きなれない言語によるガイダンスがいきなり流れた時点でほとんどの人は一種のパニック状態に陥り、「何とかしないと!」という気分になります。

さらに、「料金未納」などの強いワードによって後ろめたさが生まれ、「訴訟は怖い」という見えない恐怖からついつい「お金で解決するのなら……」という心理になってしまいます。
そして、最終的にオペレーターという生の人間につながり、自動音声ではない声によって一方的にまくしたてることによって恐怖心が決定的なものとなり、被害が確定してしまうのです。

自動音声ガイダンス詐欺は、「目の前の恐怖から何とかして逃れたい」という人間心理を巧みについた詐欺の手口であると言えるでしょう。

自動音声ガイダンス詐欺の対処法

自動音声ガイダンス詐欺への有効な対処法はまず、「知らない番号からの電話には絶対に出ない」ということです。
電話にさえ出なければ不審な音声ガイダンスを聞くこともなく、身に覚えのない利用料金や賠償金を請求されることもありません。
スマホのほうであらかじめ非通知拒否設定にしておけば非通知設定の電話が一切かかってこなくなり、安心です。

万が一、自動音声ガイダンス詐欺の電話に出てしまったら、自分ひとりで判断せず、必ず警察などの公的機関に相談をし、適切な対処法を伝えてもらいましょう。

非通知を有効に活用

自動音声ガイダンスの指示によって身に覚えのない利用料金や賠償金を請求されてしまう自動音声ガイダンス詐欺。
普段からスマホを非通知設定にしておくことでリスクをおさえることができます。
万が一、詐欺に巻き込まれてしまったら必ず警察などの公的機関に相談しましょう。