金融商品詐欺の特徴と手口

金融商品詐欺の特徴

金融商品詐欺とは、現実には存在しない、もしくは存在していても価値がほとんどない未公開株や有価証券などの金融商品について、「絶対に儲かる」などとうまいことを言ってターゲットから金銭を騙し取るという特徴があります。
ふつうならそんなわけのわからないものに投資するはずないと思いそうですが、この手の詐欺犯は非常に口がうまく、「本当に儲かるかもしれない」と思ってしまいます。

金融商品詐欺の手口

金融商品詐欺にはさまざまな手口がありますが、どれも非常に手の混んだ方法でターゲットを騙そうとします。
一人の人間が騙そうとするだけでなく、複数のメンバーからなる詐欺師グループがチームプレイで騙そうとしてくるので、「まさか詐欺師だとは思わなかった」と言う被害者も多数です。

具体的な手口を一つ挙げましょう。
ある日、投資会社を名乗る業者から電話がかかってきます。
金融商品に投資しないかという勧誘なのですが、この時におすすめする商品が実在しておらず、「必ず儲かります」などのセールストークでターゲットを信じさせる手口が巧妙です。

もちろん一方的に見知らぬ人から投資を勧誘されても、簡単には引っかからないでしょう。
ところが、本物そっくりのパンフレットを郵送してきたり、その後も別の人物から電話がかかってきたり、さらには別の投資会社の人物まで登場してくるというように一筋縄ではいかないのがこの手口の特徴です。
登場人物が多いので、その全員がグルだとは気づかず、セールストークに釣られて最後にはお金を出してしまうということがあります。

また、さらに信憑性が高くなるのが弁護士が出てくる手口です。
最初に投資会社の社員を名乗る人から、「お金は当社が出すので、名義だけ貸してほしい」といった未公開株への投資を誘う電話がかかってきます。
被害者が承諾すると、のちほど弁護士を名乗る人から電話があり、「名義を貸すだけでもインサイダー取引で逮捕されますよ」などと言ってきます。
不安になった被害者に、すかさず「内密に処理する方法があるのですが、それには手数料が必要でして…」などと金銭を要求するのがこの手口の特徴です。

金融商品詐欺に遭った時の対処法

実際に被害に遭ってしまったのなら、まずは警察に連絡しましょう。
お金を払ってしまった後ではそれを取り戻すのは難しいですが、泣き寝入りするより相談してみる価値はあります。

それより大切なのは、日ごろから詐欺に引っかからないように用心しておくことです。
この手の詐欺では、金銭の受け渡しに宅配便やレターパックが使われることが多いです。
しかし、そもそも現金をこれらの方法で送ることは禁じられているはずなので、ちゃんとした業者や弁護士が指定するはずがありません。
宅配便やレターパックで現金を送るよう指示されたら、間違いなく詐欺師と思ってよいでしょう。