電子マネー購入詐欺の手口

基本的な詐欺の手口

キャッシュレス決済が当たり前になりつつある今の時代、日本でもにわかに増えているのが「電子マネー購入詐欺」です。
「電子マネー購入詐欺」には、コンビニなどで購入できるプリペイドカードが使われます。
ターゲットのもとにはまず、未登録のアドレスからメールが届きます。

「有料動画サイトの利用料が未納になっている」、「違法動画を再生したためキャンセル料が発生した」、「懸賞に当選した」など、強いメッセージがメールに表示されていたら要注意。
メールに記載された電話番号やサイトURLに問い合わせると、犯人から連絡が入り、コンビニなどでプリペイドカードを購入するように指示されます。

指示通りにカードを購入すると、犯人にカードの裏面に記載された番号を伝えるように指示されるのですが、この時点で詐欺は成立です。
結局のところ、他人のプリペイドカードで勝手に買い物をしたのと同じことになり、お金を取られたのとまったく同じ意味になります。
犯人グループはターゲットに数十枚単位のプリペイドカードを購入させることで多額の金を騙し取っています。

詐欺被害者の心理と対処法

「電子マネー購入詐欺」の巧妙なところは、ターゲットを一種の思考停止状態に追い込んでいるところにあります。
今の時代、有料動画サイトはありふれていますし、ある日突然見知らぬアドレスからメールが届けば、「どこかでアクセスしたかもしれない」と思い込み、疑う余裕もなくなってしまいます。
男性の場合、有料動画サイトという後ろめたさからついついお金を払ってしまうかもしれません。

この種の詐欺への有効な対処法は、「徹底して無視すること」です。
犯人側も、不特定多数のアドレスに同じメールを送りつけています。

メールに返信したり、問い合わせたりすると、犯人側にそのアドレスが生きていることを伝えることになってしまい、余計に事態を悪化させてしまいます。
法的にも、身に覚えのない料金請求に対する支払義務はありませんし、応募もしていないのに突然当選する抽選もありませんので、このようなメールは一切無視しましょう。

迷惑メール設定によって、未登録のアドレスをすべて拒否設定にしておくのも有効な対策です。

知り合いが引っかかったら?

「電子マネー購入詐欺」はありふれた手口なので、あなた自身だけでなく、あなたの知り合いがこの詐欺に引っかかってしまうかもしれません。
突然身に覚えのないメールが届く、大量のプリペイドカードを購入するように指示される……これは「電子マネー購入詐欺」の典型的なサインですので、もしも知り合いがこうした状況に置かれていたら一度忠告してみましょう。

電子マネーは慎重に扱おう!

人の心理を巧妙についた「電子マネー購入詐欺」は、ある意味で古典的な詐欺とも言えます。
「身に覚えのないメールは一切無視する」という対策を徹底し、被害を未然に防ぎましょう。