点検商法の手口

点検商法の特徴、手口の詳細

女性や高齢者の一人暮らしなどで注意が必要となるのが「点検商法」という方法です。
よくある手口としては、一見きちんとした業者であるかのように装って点検を口実に家にあがりこみ、不安をあおったり長時間居座ったりして本来であれば不要な契約を結ばせるというようなことです。

悪質な場合には強盗や暴行を伴うこともありますので、不自然な時間や言動で自宅に上がり込もうとする人を安易に入れないようにすることが大切です。

古典的な手口ながら現在でも被害が多く報告されているのが特に認知症などを発症していたり身体が不自由な独居老人を狙ったもので、遠方で暮らしていた家族が気がついた時には既に多額のリフォームや着物の契約をさせられていたというような場合があります。

そうした点検商法で多い事例としては、高額契約となるリフォームなどがあります。
実際にあった事例としては「家の軒下の柱がシロアリに食われてすぐに修理をしないと家が崩れる」といったような言葉で高額なリフォーム契約をしておき、実際には軒下に扇風機を一台置いただけといったようなことが挙げられます。

同じように、浄水器や消化器、屋根工事といったことは住宅環境や健康面に関わる問題であることから、一人暮らしで判断力が低く、また孤独で話し相手のいない人などが点検商法の被害者になってしまいがちです。

また「消防署の方から来ました」といった言い方をするのも古典的な手法で、のらりくらりと消防署の職員であることは明示せずになんとなく信用させようとするのも手口となっています。

点検商法を防ぐためにはまず急に訪れた人に対してどういった用件でどんな立場で来たのかということを詳しく聞くようにすれば大抵はすぐに引き返します。

クーリングオフが適用される場合があります

そうした契約は一度行ってしまうと解除ができないように思われますが、実は事例によりクーリングオフの対象となって契約を取り消しをすることができます。

仮にリフォーム工事などで何らかの変更が住宅にされているような場合であっても、クーリングオフを適用すれば原状回復義務は売り主の側が負担することになるので毅然とした態度で不要な契約は断るようにすることが大切です。

悪質な商法として行われる事例では、業者の営業はわざと不安を煽るような言い方をしたり、「今契約をしなければ手遅れになる」「他の人が契約をしたらあなたはこの条件では契約できない」といった急かす言い方をしてきたりします。

そうしたすぐに契約させようとする手口も点検商法ではありがちなことなので、高額な契約をするときにはすぐにサインをするのではなくまずは業者の人に帰ってもらって自分でじっくり考えるようにしていきましょう。