取り込み詐欺の手口と対処法

知っているようで知らない取り込み詐欺とは

誰もが一度は耳にしたことがあるものの、具体的な実態については知らない方も多いのが「取り込み詐欺」です。
これほど警戒が高まっているにもかかわらず、未だに猛威を振るっている詐欺の種類の一つと言えるでしょう。

取り込み詐欺とは、簡単に言うと言葉巧みにターゲットを誘導することで、指定した口座にお金を送金させる詐欺のことです。
自分も騙される可能性があると自覚することから、取り込み詐欺対策はスタートします。

取り込み詐欺の手口をご紹介

ここでは、最も代表的なものをいくつかご紹介します。

まず代表的なのが「オレオレ詐欺」です。
警察や家族などになりすますことで相手を信頼させ、お金を振り込ませるという手口です。

「交通事故を起こしてしまって、相手に慰謝料を支払わなければならない」「会社のお金を使い込んでしまった」「痴漢で捕まってしまったから、示談金を支払わなければならない」などの理由が、オレオレ詐欺の口実です。
最近は劇場型と言われる複数の登場人物が出てくる複雑な手口もあるため、見破るのが未だにとても難しい、被害者が多い手口の一つです。

次に一般的なのが「架空請求」です。
実際には契約していない架空の商品の料金やサービス料金を請求し、お金を振り込ませる詐欺です。

詐欺師は「はっきりと身に覚えはないけれど、もしかしたら申し込んだかも…」と感じさせるような口実を用意しているため、注意が必要です。

そして最近では、インターネットでワンクリック詐欺というものも横行しています。
これは、インターネットを閲覧しているユーザーに、広告やタイトルなどを見せアクセスを誘発します。

それをクリックしてしまうと、【ご登録ありがとうございます】などという画面にアクセスされ、法外な登録料金請求が表示されているというものです。
【会員登録をキャンセルしたい方は、こちらにお電話ください】など、特定の番号に電話をかけさせるというのも詐欺師の手口です。

電話をかけると、キャンセル料という理由で法外なお金を要求されます。
インターネットに慣れている方なら明らかにおかしいと分かるものの、子供や高齢者などインターネットに不慣れなユーザーが被害に遭いやすい詐欺です。

取り込み詐欺の対処法

まず、近親者を名乗る存在にお金を請求されたら本人に確認しましょう。
家族や警察になりすました人にお金を請求された場合は、本人に連絡を取る、警察に電話をするなどして、本人だという確証を得ることが大切です。

金融機関の職員や警察にお金を請求された場合には、自分から警察に連絡し、その事実があるのかをお金を振り込む前に確認しましょう。
もし被害に遭ってしまった場合、振り込んだ先の金融機関に連絡すれば、振り込め詐欺救済法という方法に基づいて口座を凍結させることができます。