1970年代「クヒオ大佐事件」について

結婚詐欺師歴20年、ベテラン詐欺師によるクヒオ大佐事件

1970年代~90年代にかけて、実に20年にも渡り結婚詐欺師を続けて居た男が逮捕された事件。
こちらはクヒオ大佐事件と呼ばれ、2009年には映画として描かれるほどの、衝撃的詐欺事件として取り上げられています。

こちらは、1970年~90年代、クヒオ大佐を名乗る日本人男性によって起きた詐欺事件で、自分の事を、ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐と名乗り、多くの女性に結婚詐欺を行った事件です。

本名、鈴木和弘は女性に自己紹介をする際に、アメリカ空軍のパイロットをしており、カメハメハ大王やエリザベス女王の親類であると自分を紹介した後、結婚話を持ちかけ、詐欺を行ってきました。

元々容姿が日本人離れしていたことに加え、金髪に髪を染め、軍服のレプリカを身にまとっていたことから、騙されてしまう女性が激増。
片言の日本語を使うその姿に騙される女性が多く、詐欺事件の被害者となってしまいました。

被害総額は何と1億円にも及び、一度逮捕されるも、その後また詐欺を繰り返して再逮捕される運びとなり、衝撃がぬぐえない事件と言えるでしょう。

経歴や話のスケールが大きく、出所後も詐欺事件を繰り返す

クヒオ大佐事件は、冷静に考えればわかるほど、とんでもない経歴や話をしている事が多く、余程口達者で余程詐欺に手慣れて居たと言われています。

例えば、6歳でワシントン大学を卒業し、ケンブリッジ大学にも留学していた時期があるなど、学齢詐称が尋常ではなかったようです。
エール大学で弁護士資格朱徳、東京大学法学部大学院で法学博士号取得は15歳までに全て行われており、冷静に考えてもとんでもない経歴を話していたとされています。

また、結婚話を持ちかける際には結婚お祝い金として軍から5千万円が支給される、イギリス王室からも5億円の祝い金が出るなど、膨大なお祝い金の話が浮上。
結婚式の際には、ダイアナ妃のドレスを手がけたデザイナーにウェディングドレスを依頼し、仲人には田中真紀子氏、司会はKONISHIKIに依頼して、快諾済みという話もされたとのことです。

この夢でも思い描かないようなスケールの大きな話に惑わされ、結婚資金を言葉巧みに出してしまった結果、費用を回収した瞬間に失踪。
去り際には、戦争の最前線に行かないといけなくなったと伝え、もし戦死しても、君には軍から功労金が支給されるからと言い残し、姿を消すことを繰り返しました。

クヒオ大佐事件に関しては、こうして字面で見てみると明らかな嘘とわかりますが、その場にいる女性を気がつかせないのは、やはり話術と言えるでしょう。
世の中にそんな上手い話は無いという事を、頭に入れて置くことが大切と言えます。