2017年「てるみくらぶ事件」について

旅行客の気持ちを踏みにじった、てるみクラブ事件

旅行客の気持ちを踏みにじり、国内外を問わずに多くの人々の心を踏みにじった残忍な詐欺事件とされているのが、てるみクラブ事件です。

てるみクラブは元々、海外旅行代理店業を営み、海外旅行に行くお客に変わり、航空券や宿泊券の手配をする企業として知られていました。

ですが、旅行の前日になって、「航空券が発券されないので空港に行かないでください」というメールが届き、その後のレスポンスは一切無いという事態が相次いで発生。
事前に振り込みをした旅行代金や、宿泊代の返還に関する連絡などが一切無いまま、連絡も取れなくなるという事態が相次いで起ったのです。

あろうことか、海外にたどり着いてから宿泊先の手配がされていないというケースもあり、海外に取り残される日本人観光客も多発する事態に発展。
非常に悪質な事件として、警視庁捜査二課の捜査が入る事態となりました。

被害総額二億円?悪質な詐欺事件

逮捕されたのはてるみクラブ社長の、山田千賀子です。
非常に陰湿なやり口に怒りを抱え続けて居る方がほとんどで、今もなお、お金が戻ってきていないという顧客がほとんどとされています。

山田千賀子は経営破綻をする直前になってまで集客を続け、破産手続きを開始。
顧客の前払い金なども返還もせず、説明会でも納得の行く説明がされないまま、理不尽な扱いを受けたとしている方がほとんどです。

そもそもどうしてこの事件は起ってしまったのかというと、山田千賀子の無計画な経営が、そもそもの発端になって居たとされています。
最初はきちんと売上げを上げ、経営をしていたのですが、徐々に経営が悪化、赤字を黒字にする為に粉飾決算を行い、銀行から嘘の理由で億単位の融資を受けるに至ったのです。

銀行からの融資などは全て、事業の赤字分に回された物の、全く経営が追いつかず、この事件が起ってしまったとされています。
債務超過に陥った以降も、3千万円以上の役員報酬を受け取ったことも、被害に遭った被害者の怒りに火をつける理由となったでしょう。

元々は詐欺をするつもりは無かったと言えども、結果として非常に悪質な詐欺事件を引き起こすこととなった、てるみクラブ事件。
現在でも顧客救済は全く追いついて居らず、今後も見通しが立たない可能性が高いと言われています。

当時経営不振に陥った際に、顧客から受けたお金を無断で他の運営に充てた、無計画さも問題です。
計画的に先延ばしにするのではなく、その場しのぎその場しのぎを続けた結果、続ける事ができずに破綻したのが、この事件の原因と言えるでしょう。

旅行会社を選ぶ際には、きちんとした企業を選ばざるを得ないと考えさせられた事件です。