2007年「羽賀研二未公開株詐欺事件」について

恐喝未遂事件にまで発展した、羽賀研二 未公開株詐欺事件

ただの詐欺事件に留まらず、返金を求めた顧客に恐喝、暴力を行う事で黙らせていたとして、世間を騒がせた恐ろしい事件が、羽賀研二 未公開株詐欺事件です。

当時人気芸能人であった羽賀研二によって仕組まれた詐欺事件ですが、こちらは、未公開株を1株40万円で購入し、別の株主に、3倍の値段で売った詐欺事件になります。

総計3億7千万円前後をだまし取り、多くのユーザーを苦しめただけでは無く、返金を求めた株主に対して、元プロボクシング世界王者、渡辺二郎と共謀し、暴力的に恐喝を行ったのです。
直接的な暴力を行わずとも、立場を利用した非常に狡猾な恐喝を行った結果、株主を無理矢理諦めさせるという暴挙を行いました。

そもそも未公開株が3倍の値段で売れた理由は、羽賀研二が芸能人という所が一番の理由です。
未公開株の出所を聞かれた際など、芸能人で特別なルートがあるという一言に騙され、お得な株を購入したと考える被害者が多かったと言えるでしょう。

一般人を中心に株販売を行ったこともあり、発覚が遅れた物の、結果として共謀したプロボクサーと共に、お縄につくこととなったのです。

元歯科医の偽証罪有罪判決が決め手

こちらの未公開株詐欺事件は、第一審では証拠不十分という事も有り、無罪判決となりました。
ですが、第二審以降を覆したのは、同じく共謀を手助けした、元歯科医の証言にあります。

元々第一審で無罪判決を勝ち取ったのは、元々の株の買値を、株式会社の買い手である不動産会社社長が知らなかったからという点にありました。
あくまで故意に引き起こした事件では無く、善意として行った結果起きてしまった、悲しい事故として片付けられようとされていたのです。

ですがここで、不動産会社社長の株の買値がわかっていたのではないかという証拠が手に入ります。
それは、元歯科医による偽証罪の有罪確定です。

証人として裁判所で証言を行った元歯科医が、嘘の証言を行っていたという証拠がつかまれ、偽証罪が確定。
その結果、未公開株詐欺事件の決め手となって居た証言が全て無に帰し、取り調べを続けたところ、事件がみるみるうちに露呈していく事となったのです。

結果として首謀者である羽賀研二は、実刑6年という判決を受け、芸能界から完全にシャットアウトされることとなりました。
共謀した元歯科医、渡辺二郎に至っても、それぞれに有罪判決が下され、実刑を受けたとされています。

ネームバリューという物はやはり信用がおけない、どんなに世間でちやほやされている有名人が言う事でも、時には狡猾な嘘であることもあるという事を、頭に入れて置くことが大切です。